訪問リハビリと路上駐車

訪問リハビリでは、業務内容的に車で訪問している場合が多いと思います。また、その際に訪問先に駐車場が必ず確保されている訳ではない場合もあります。だからと言って訪問リハビリだから路上駐車が許されるわけではもちろんありません。
そのため各事業所の車単位で定期的な訪問が理由として、駐車許可証を取られている所もあると思います。
しかし、駐車許可証もすべての路上駐車が許可される訳ではありません。駐車許可証の有無に関わらず、路上駐車について今一度確認して、訪問リハビリ業務に専念できる様に備えておきましょう。

駐車許可証とは…

良く勘違いされる物として、「駐車禁止除外指定車証」というものがありますが、こちらはとは内容が違います。
駐車禁止除外指定車証は障害者の方などが、公的に許可される許可書に対して、「駐車許可証」とは以下の場合に許可が出ます。

道路交通法第45条第1項ただし書きに規定する警察署長の駐車の許可は、下記のいずれにも該当する場合に限り許可されます。

  1. 許可を受けようとする駐車の日時が、次のいずれにも該当するものであること。
    1. 駐車(許可に条件を付する場合にあつては、当該条件に従つた駐車。次号イにおいて同じ。)により交通に危険を生じ、又は交通を著しく阻害する時間帯でないこと。
    2. 駐車に係る用務の目的を達成するために必要な時間を超えて駐車するものでないこと。
  2. 許可を受けようとする駐車の場所が、次のいずれにも該当するものであること。
    1. 駐車禁止の規制のみが実施されている場所(法第45条第2項に規定する場所及び放置駐車となる場合にあつては同条第1項各号に掲げる場所を除く。)であること。
    2. 駐車により交通に危険を生じ、又は交通を著しく阻害する場所でないこと。
  3. 許可を受けようとする駐車に係る用務が、次のいずれにも該当するものであること。
    1. 公共交通機関等の当該車両以外の交通手段によつたのでは、その目的を達成することが著しく困難と認められる用務であること。
    2. 5分を超えない時間内の貨物の積卸しその他駐車違反とならない方法によることが著しく困難と認められる用務であること。
    3. 法第77条第1項各号に規定する行為を行う用務でないこと。
  4. 前3号のいずれにも該当する場合において、当該許可を受けようとする駐車の場所について、次に掲げる範囲内に路外駐車場、路上駐車場及び駐車が禁止されていない道路の部分のいずれも存在せず、又はこれらの利用が著しく困難と認められること。
    1. 重量又は長大な貨物の積卸しで用務先の直近に駐車する必要がある車両にあつては、当該用務先の直近
    2. その他の車両にあつては、当該用務先からおおむね100メートルの範囲内

道路交通法第49条の2第5項に規定する警察署長の駐車許可は、下記のいずれにも該当する場合に限り許可されます。

  1. 許可を受けようとする駐車の日時が、駐車に係る用務の目的を達成するために必要な時間を超えて駐車するものでないこと。
  2. 許可を受けようとする駐車の場所及び方法が、次のいずれにも該当するものであること。
    1. 他の車両を著しく妨害する場所でないこと。
    2. 交通に危険を生じ、又は交通を著しく阻害する方法でないこと。
  3. 許可を受けようとする駐車に係る用務が、次のいずれにも該当するものであること。
    1. 公共交通機関等の当該車両以外の交通手段によつたのでは、その目的を達成することが著しく困難と認められる用務であること。
    2. 道路標識等により表示された時間内の駐車その他駐車違反とならない方法によることが著しく困難と認められる用務であること。
    3. 法第77条第1項各号に規定する行為を行う用務でないこと。
  4. 前3号のいずれにも該当する場合において、当該許可を受けようとする駐車の場所について、次に掲げる範囲内に路外駐車場、路上駐車場及び駐車が禁止されていない道路の部分のいずれも存在せず、又はこれらの利用が著しく困難と認められること。
    1. 重量又は長大な貨物の積卸しで用務先の直近に駐車する必要がある車両にあつては、当該用務先の直近
    2. その他の車両にあつては、当該用務先からおおむね100メートルの範囲内

駐車のための交通法規

Ⅰ.駐車も停車も禁止している場所(道路交通法第44条等参照)

1.駐停車禁止標識や道路標示(黄色の実線)のある場所

2.交差点、横断歩道、自転車横断帯、軌道敷内、坂の頂上付近、勾配の急な坂、トンネル

3.交差点の側端又は道路の曲がり角から5メートル以内

4.横断歩道又は自転車横断帯の前後の側端からそれぞれ前後に5メートル以内

5.安全地帯の左側とその前後の側端からそれぞれ前後に10メートル以内

6.バス、路面電車の停留所(停留場)の標示柱(標示板)から10メートル以内

7.踏切およびその前後の側端からそれぞれ前後に10メートル以内

Ⅱ.駐車を禁止している場所(道路交通法第45条参照)

1.駐車場や車庫などの自動車用の出入り口から3メートル以内

2.道路工事区域の側端から5メートル以内

3.消防用機械器具置場や消防用防火水槽の側端又はその出入り口から5メートル以内

4.消火栓や指定消防水利の標識および消防用防火水槽の吸水口や吸管投入孔から5メートル以内

5.火災報知器から1メートル以内

6.車両を駐車した場合に、車両右側の道路上に3.5メートル以上の余地がない場所

Ⅲ.駐車や停車の方法に従わなければならない場合(道路交通法第47条参照)

1.車両を駐車する時は、道路の左側端に沿ってください。(歩道上駐車、右側駐車、斜め駐車は違反になります)

2.幅75センチ以下の路側帯、駐停車禁止路側帯(実線と破線2本)、歩行者用路側帯(実線2本)には駐停車できません。

3.幅75センチ以上の広い路側帯は車両を入れて駐車できますが、この場合、車両の左側に75センチの余地を空けてください。

4.道路標示で駐停車の方法が指定されているときは、その方法に従ってください。

最終的にどこに駐めたらいいの???

色々と書きましたが、最終的には一番は路上駐車しない事が一番かと思います。
でも仕方ない場面があると思いますので、一応の案として…

  1. 訪問先の自宅に駐車場を準備してもらう
  2. 利用者にご近所の訪問時間帯に使用していない駐車場などを交渉して借りてもらう。
  3. 近くに有料駐車場があれば有料駐車場に駐める
  4. 利用者自宅前に路上駐車をする
    • 駐車の際に、前に記載している交通法規を守って駐める
    • 駐める際に、左に75cm・右に350cmの歩行者と車のスペースを確保しておく
  5. 利用者自宅前にスペース(左に75cm・右に350cm)が無いため、離れた場所に路上駐車をする
    • 駐車の際に、前に記載している交通法規を守って駐める
    • 駐める際に、左に75cm・右に350cmの歩行者と車のスペースを確保しておく


以上のことを守れば駐禁を取られる可能性は少なくなると思います。
絶対とは言えませんが…

LinkIcon駐車のための交通法規
(駐車のための交通法規に付いての情報をPDFにまとめています)

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